映画の感想

2016年12月18日

2016年12月20日(火) 23時00分〜23時54分

BS朝日

知っているようで知らないアメリカの“今"を、映画評論家・町山智浩が、ショウビズの視点から解りやすくひも解く、新たなエンタテイメントプログラム第4弾!

番組内容

もうすぐクリスマス!アメリカ国民にとってのクリスマスって、日本とはどのように違うのか?そして、トランプ次期大統領が誕生する、2017年はどんな年に?アメリカの、日本の景気はどうなる?2カ月あまりに迫ったアカデミー賞の有力作品を紹介しながら、アメリカ社会の“今"に迫る!

出演者

町山智浩(映画評論家)、黒沢レイラ(女優・モデル)

番組概要

日々変わってゆくアメリカの姿を、希代の人気映画評論家であり、コラムニストの町山智浩が、カリフォルニア州からお届け。政治や社会情勢とショウビズ界の密接な関係を辛口だけど解りやすい“町山節"で徹底解説!

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2016年10月18日

何者
2016年東宝
2016年10月15日公開
公式サイト
監督: 三浦大輔
製作: 市川南
エグゼクティブプ
ロデューサー: 山内章弘
プロデューサー: 石黒裕亮
ラインプロデューサー: 田口生己
共同製作: 畠中達郎
   中村理一郎
   弓矢政法
   市村友一
   高橋誠
   吉川英作
   坂本健
   荒波修
企画・プロデュース: 川村元気
原作: 朝井リョウ 『何者』(新潮社刊)
脚本: 三浦大輔
撮影: 相馬大輔
美術: 小島伸介
編集: 穗垣順之助
キャスティング: おおずさわこ
音響効果: 小島彩
音楽: 中田ヤスタカ
出演: 佐藤健
  有村架純
  二階堂ふみ
  菅田将暉
  岡田将生
  山田孝之



超氷河期とリーマンショック後はかなりひどかったけど、近年は新卒の就職状況が改善しているのでちょっと前の時代として考えたほうがいいのかもしれない。

最後の20分間でどすんと落とされる。三浦大輔の芝居の見せ方を挟んできて面白いことをやる。

金曜深夜にぼーっとしていてラジオを聴いてしまっていて、朝井リョウの全方位に配慮する、悪く言えば理論武装するような放送を聴いていた。詩人の女性と付き合っていると本気で思って聴いているリスナーがいたけど、どう聴いても付き合っていないだろう。その番組で「何者」のエキストラ募集(たぶん芝居の観客)が集まらなくて担当者が必至だというのを話していた。現在は終了している。その番組を聴いていると西加奈子さんがラジオを聴いていると朝井君のことが嫌いになってしまうから聴かないことにすると言っていたが、聴いていると段々と朝井リョウのことが嫌いになる。そこまで吐露する必要はないのにと思う。作家はメディア露出しないほうがノイズにならないので作品を邪魔しないということがあるのだろう。タクトが黒い朝井リョウにしか見えなかった。みんないろいろ繕っているけど、本音ではこういうことを考えているよね。でも、そういうことを言わないだけでしょという怖さがあった。映画を見ているあんたも痛い人なんでしょうという朝井リョウがそう言っている気にもなった。突き刺さる。直木賞選考委員風に言う人間が描けている。

元ライダー同士の共演。有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉は出過ぎな気がする。菅田将暉はこういう感じの役柄が多くてどれも似たように見える。有村架純は薄化粧だったせいか地味に見えた。大学院生で老けた人もいるけど、山田孝之はちょっと年取っていないか。



NANIMONO (feat. 米津玄師)

中田ヤスタカ




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2016年05月03日

さざなみ
45 YEARS

2015年イギリス
2016年04月06日公開
公式サイト
配給:彩プロ
監督: アンドリュー・ヘイ
製作: トリスタン・ゴリハー
製作総指揮: クリストファー・コリンズ
     リジー・フランク
     サム・ラヴェンダー
     テッサ・ロス
     リチャード・ホームズ
     ヴァンサン・ガデール
     ルイーサ・デント
     フィリップ・ナッチブル
原作: デヴィッド・コンスタンティン
脚本: アンドリュー・ヘイ
撮影: ロル・クロウリー
プロダクションデザイン: サラ・フィンリー
衣装デザイン: スージー・ハーマン
編集: ジョナサン・アルバーツ
出演: シャーロット・ランプリング「愛の嵐」
   トム・コートネイ「長距離ランナーの孤独」
   ジェラルディン・ジェームズ
   ドリー・ウェルズ
   デヴィッド・シブリー
   サム・アレクサンダー
   リチャード・カニンガム
   ハンナ・チャーマーズ
   ルーファス・ライト
2015年アカデミー賞主演女優賞(シャーロット・ランプリング)ノミネート
2015年ベルリン国際映画祭 銀熊賞(男優賞)トム・コートネイ、銀熊賞(女優賞)シャーロット・ランプリング受賞
45 YEARS


















やはり年齢層は高めだった。

何社もの映画会社のタイトルが続く。遠ーくに犬が走っている。犬を引きながら歩く。郵便配達員が来て、手紙が届く。夫がかつて交際していた女性の遺体が見つかった。スイスの氷河に50年前に遺体が凍ったままの状態であるという。名前はカチャ、何度もその名前を言うと妻は何度も言わないでと怒る。町でショーウィンドーのスイスの時計を見る。家で音楽がかかり夫婦で踊る。久しぶりということでどうやるか分からないとか言いながらもベッドイン。外が明るくなってみると隣に寝ていた夫が起きていて、ごとごと物音がして行って見ると梯子に上って屋根裏部屋で探し物をしていた。気になってということだが、カチャの物を探していた。

シアーシャ・ローナンの「ブルックリン」、ジェニファー・ローレンスが出ている「JOY」はまだ未公開で、見た作品の中ではブリー・ラーソン、ケイト・ブランシェットよりシャーロット・ランプリングのほうがアカデミー賞主演女優賞に相応しかった。彼女でしか出せない役で唯一無二の役柄だったと思う。

最初のショットでは遠くで犬が歩いていて本当に小さくしか分からない。ミニシアターでの小さなスクリーンでも映画館で見たからこそ見えた。夫婦といってもさばさばとした感じがしていて時々来るおばちゃんみたいな感じだった。手紙を読み始めてから妻のほうがまぼろしの結婚前の夫の恋人に囚われていていらいらが伝わる。歌の歌詞が気に食わないのですぐに消す。屋根裏部屋で見つけたスライドで具現化されて、スライドが切り替わって暗転して表情が現われるのが恐ろしい。これがデジカメのSDカードであったならそうはいかなかったが、一昔前のスライドというのが怒りを表す効果を高めた。結婚45周年パーティーでのあの動作は今後も忘れないだろう。そんなに確認したいんだったら、スイスまで走って行ってきなさい、このくそじじいとでも言いそうだった。
シャーロット・ランプリングは「愛の嵐」の印象が強く、最近ではフランソワ・オゾンの作品に多く出ていて、かなり変わった役が多い。この作品はシャーロット・ランプリングを当て書きしたように思えて、何がなくても彼女がいなければ成立し得ない。


IMDBのトリビア

季節は映画において続いている日々の中で変化しているように見える。火曜日には冬に終わりが表れている。すべての木々の葉は落ち、樫は葉が茶色に色づいている。水曜日の間にパドルボートの上で初春のように見える。低木に若葉が芽吹いている。木曜日は同様に、工場の入口に果樹があって、花が咲いている。土曜日には再び冬になって、木々は葉が落ち、樫の木は葉が茶色になっている。

トム・コートネイが演じる役はハル・シティAFCのマグカップでお茶を飲みます。コートネイはハル・シティAFCのサポーターズクラブの会長です。

シャーロット・ランプリングとトム・コートネイは2013年の「リスボンに誘われて」で共演している。



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2016年04月20日

グランドフィナーレ
YOUTH

2015年イタリア/フランス/スイス/イギリス
2016年04月16日公開
配給:ギャガ
R15+指定
公式サイト
監督: パオロ・ソレンティーノ
製作: ニコラ・ジュリアーノ
   フランチェスカ・シーマ
   カルロッタ・カローリ
製作総指揮: ヴィオラ・プレスティエリ
脚本: パオロ・ソレンティーノ
撮影: ルカ・ビガッツィ
プロダクションデザイン: ルドヴィカ・フェラーリオ
衣装デザイン: カルロ・ポッジョーリ
編集: クリスティアーノ・トラヴァリョーリ
音楽: デヴィッド・ラング
出演: マイケル・ケイン
   ハーヴェイ・カイテル
   レイチェル・ワイズ
   ポール・ダノ
   ジェーン・フォンダ
2015年アカデミー賞歌曲賞ノミネート David Lang “Simple Song #3”(曲/詞)
YOUTH



















おばさんが歌っている。

マイケル・ケインがヴェネチアのサンマルコ広場にいてミスコンの女王らしき女性が歩いてきて潮が満ちてきて溺れる。夢であってベットで目覚める。

英女王の命で使者がマイケル・ケイン演じるフレッド・バリンジャーにコンサートの指揮をしてくれないかと相談している。是非作曲したシンプルソングをと。その曲の指揮は出来ないと断る。

リゾートホテルにガウンを着た人たちが並ぶ。15分ぐらい経ってホテルの中の施設をパンしていってYOUTHというタイトル。

高級リゾートでマッサージを受けたりする。旧友のハーヴェイ・カイテル演じる映画監督と話す。

また、英国から来て指揮を頼まれるが拒む。

この映画を2015年に亡くなったフランチェスコ・ロージに捧げている。

パオロ・ソレンティーノの前作の長編「グレート・ビューティー」でフェリーニにオマージュを捧げていたが、今回もトリビアを見るとそうなっている。マザーテレサのようなお婆さんが何じゃこれはという感じになってたが、今回もタイのお坊さんが空中クンバカ状態になっていて驚いた。
「グレート・ビューティー」「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-」で主演を演じたトニ・セルヴィッロの魅力が全開だった。今回は脚本を当て書きしたということもあってマイケル・ケインでなければ成立しなかったのだろう。演じているというよりもそういう人物にしか見えない。ハーヴェイ・カイテルとの共演で二人が食堂で夫婦の様子を見て賭けているシーンが面白い。
「きっと ここが帰る場所」でデヴィッド・バーン自身の役で登場していた。この作品ではデヴィッド・ラングに「シンプルソング」を作ってもらった。SSを追うショーン・ペンが登場して、ポール・ダノが変身してというナチスネタがまたも繰り返された。ピシャッとビンタするシーンが2度あった。



いきなり、おばちゃんが素っ裸でプールに浮いていたり、林で老夫婦がセックスして喘ぎ声を上げているのをマイケル・ケインとハーヴェイ・カイテルが見ていたり、またその二人が入っている風呂にミスコンモデルがフルヌードで入ってきたりとエロスというよりもどちらかというと大林宣彦作品のヌードのように唐突でぎょっとする。

デブの人が演じたディエゴ・マラドーナらしき人物が変に目立っていたが、公式サイトを見ると監督が彼の試合を見たことで命が救われたということでマラドーナが好きということだった。

マイケル・ケインの娘婿と付き合うことになった自身の役を演じたパロマ・フェイスをブス呼ばわりしてひどいことを言っているが、ちょっとかわいそうにも思った。

ソレンティーノの作品の流れというのがとても合うということもないが、見ていると変な気分になっていく。特に今回は脚本のせいもあるが、ゆったりとしていて睡魔が襲ってきた。



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2016年04月14日

人生は小説よりも奇なり
LOVE IS STRANGE

2014年アメリカ
2016年03月12日公開
配給:コムストック・グループ
公式サイト
監督: アイラ・サックス
製作: ルーカス・ホアキン
   ラース・ヌードセン
   ジェイ・ヴァン・ホイ
   アイラ・サックス
   ジェイン・バロン・シャーマン
脚本: アイラ・サックス
マウリシオ・ザカリーアス
撮影: クリストス・ヴードゥーリス
プロダクションデザイン: エイミー・ウィリアムズ
衣装デザイン: アージュン・バーシン
編集: アフォンソ・ゴンサウヴェス
マイケル・テイラー
音楽監修: スーザン・ジェイコブス
出演: ジョン・リスゴー
  アルフレッド・モリナ
  マリサ・トメイ
  ダーレン・バロウズ
  チャーリー・ターハン
  シャイアン・ジャクソン
  マニー・ペレス
  クリスティナ・カーク
  エリック・タバック
  クリスチャン・コールソン
LOVE IS STRANGE
















何年かぶりにシネスイッチで見た。銀座の中心にあったとは。今週で終了ということで10人もいなかった。18分も予告があった。椅子はル・シネマに似ている。金曜日がレディースデイで950円で名画座以外で最新映画の上映料金としては最安値ではなかろうか。

ニューヨーク。おじいさんとおっさんが家で用意をしている。早くしないと式に間に合わないぞ。神父にあなたは彼と結婚しますか、はい、あなたは、はい。誓いのキスを。

偏見がどうのというわけではないけれど、おじいさんとおじさんの熱烈なキスを画面で見せられるときつい。

「ガープの世界」でも性転換したジョン・リスゴー、「スパイダーマン2」のタコ人間を演じたアルフレッド・モリナが好演している。この二人の台詞のない表情で見せるのが凄い。切なくなる。

アルフレッド・モリナ演じるジョージはカトリック系の学校で音楽教師をやっていたが、12年間の付き合いのあるカトリックの神父から同性婚はちょっとという感じで教師を辞めさせられる。ジョン・リスゴー演じる画家のベンは年金暮らし。5年ほど住んだアパートを売らなくてはいけなくなる。売って引っ越す間に誰かの家に泊めてもらえないかと頼む。ベンは甥夫婦の家に、ジョージはゲイの警官カップルの家に泊めてもらう。

ベンが居候する甥夫婦の家で甥の妻を演じるマリサ・トメイのベンに気を遣い、最後には切れてしまうという役をうまく演じていた。

ジョージはゲイの警官に興味のないHBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」を見させられたり、人を呼んでパーティーをやったりと落ち着く場所がない。ベンも甥の息子ジョーイに煙たがられたりしてゆっくり寝られなかったり、ジョーイの友達ヴラッドを絵のモデルにしたりしてホモ野郎と言われたりして傷付く。ジョーイがフランス語の本を盗んだりしたことのごたごたに巻き込まれる。

しっとりしたり、重くならないようにさらっと次の話に流れていくのはコメディ的でもあって見やすい。あらすじを最後まで書いてしまうが、二人がバーで楽しく飲んでジョージがベンと別れてベンが地下鉄の入口に降りていく。そこで急に次の展開に。ジョーイとジョージが新しく借りた家にいてその息子が絵を私に来た。ベンおじさんの葬式には出られなかったのを謝りたくてと。葬式のシーンを省略したのが効果的だった。途中でジョージが少女がショパンを弾くところで涙してしまうのも自然だった。しかし、ジョーイとベンが二段ベットの上下で人を愛したことがあるか、以前あった女の子に会えるのなら絶対に声をかけなさい。というシーンのみで最後のジョーイが涙して、女の子と会い一緒にスケボーをするというのにはつながりが悪いし、編集でカットされたのかもう少しシーンを足して説得力を増さないと少年の成長というには無理がある。フランス語の本を一緒に盗んだとされるヴラッドはどうなのかとジョーイの父は言うが、ベンがジョーイに友達が出来ないと悩んでいたじゃないか、せっかく友達が出来たのにと言った時にはジョーイは自分の部屋にいて戸が閉まっていた。そのシーンではベンが自分とヴラッドの味方なんだということが分かったというジョーイの表情を見せるか、部屋までその言葉がジョーイまで聞こえていたんだというショットを入れないと最後のシーンの効果がちゃんと出ない。


IMDBの掲載されていたトリビア

ベンの絵画は監督の夫Boris Torresによって描かれている。

最後のシーンでスケートボードをする女の子は当初スケボーが出来なかった。監督がセットをスケボーで横切ったAnahi Vidalを見て、彼女にその役をやってもらった。




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2016年04月13日

ボーダーライン
SICARIO

2015年アメリカ
2016年04月09日公開
R15+
配給:KADOKAWA
公式サイト
監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作: ベイジル・イヴァニク
  エドワード・L・マクドネル
  モリー・スミス
  サッド・ラッキンビル
  トレント・ラッキンビル
製作総指揮: ジョン・H・スターク
  エリカ・リー
  エレン・H・シュワルツ
脚本: テイラー・シェリダン
撮影: ロジャー・ディーキンス
プロダクションデザイン: パトリス・ヴァーメット
衣装デザイン: レネー・エイプリル
編集: ジョー・ウォーカー
音楽: ヨハン・ヨハンソン
音楽監修: ジョナサン・ワトキンス
出演: エミリー・ブラント
   ベニチオ・デル・トロ
   ジョシュ・ブローリン
   ヴィクター・ガーバー
   ジョン・バーンサル
   ダニエル・カルーヤ
   ジェフリー・ドノヴァン
2015年アカデミー賞撮影賞、作曲賞、音響編集賞ノミネート
SICARIO
















シカリオとは古くはイスラエルを侵略したローマ人を殺した人で、メキシコでは暗殺者という意味で使われている。

ヘルメットを被って武装した女性の顔。車に乗っている。ある家に近づいていく。家の中でテレビゲームをやっている男。壁を破ってどかんと車が突っ込んでくる。FBIだ。SWATチームも。部屋に入るといきなり銃撃してくる。相手はすぐに撃たれ、死んだか確認される。撃った弾が壁を破り中に何かがある。頭にビニール袋を被された腐乱した死体が何体か出て来る。捜査員が外の倉庫に地下への扉を見つけて南京錠がかかっている。ワイヤーカッターを持ってきてくれと言う。それからして爆発して吹っ飛ぶ。頭部が剥がれた人、吹っ飛ばされた腕が地面にある。

捜査員が突入した麻薬カルテル関連の住居のニュースをCNNライブがテレビで報道している。報告するためにFBI捜査官が聴取されている。日本映画だと架空の報道メディアの名前だったりするが、実際のメディアを使っていて臨場感が出ている。

最初のどかんと突っ込んで行って、いきなり銃撃、そして倉庫がどかんと壊れるというだけでぐっと掴まれてしまう。そこまでで10分経っていない。そこから主人公の女性捜査官がジョシュ・ブローリン演じる特別捜査官に麻薬カルテルを追い込むチームに誘われ参加する。そして、所属も謎のスペイン語を話すベニチオ・デル・トロ演じる男がそのチームに入る。飛行機でメキシコへ。メキシコは警察であっても買収されているので安全だとは限らないと言われる。麻薬カルテルが組織されている町に入るには4000人の兵士に守られていたとしても安心できないとも聞かされる。どんだけ危ないんだよ。麻薬戦争、本当の戦場だった。どんどんと街中に入っていく。車内から逆さに吊るされた頭のない死体が4体、見える。麻薬関係でしくじったらこうなるという見せしめだった。国境、渋滞していて、その中の車2台に銃を所持している人が乗っていた。坊主のおっさん。デル・トロが発砲し皆殺しに。次の車、発砲し銃撃し殺す。車に乗っていた女性捜査官に撃ってこようとしたメキシコ警察だか兵士を撃ち殺す。いきなり殺してばかりでこんなやり方でいいのかとジョシュ・ブローリンに迫る。捕まえてきたメキシコ人をデル・トロが拷問。夜、メキシコの街では銃撃戦の花火が光っていた。

この時点でデル・トロも怪しいし、途中で出て来る人全てが疑わしい。メキシコの町の怖さに加えて嫌なドキドキが収まらない。

アメリカ側の腐敗も描いていき、メキシコへの地下トンネルの入口を上からドローン撮影のようなものでしている。ここからはデル・トロ主観の正義であり、復讐の話へと変わっていく。麻薬のボスの家に行くまでに鮮やかに殺していく。そしてディナーの席で衝撃の展開に。映画秘宝のインタビューである物語で感情を捨てた侍を真似たというが、そのタイトルは分かっていない。デル・トロは過去に銃を使う映画に数多く出演しているので銃のトレーニングは今回の作品のためにはしていないと語っている。彼がこの作品はすごくリアルであると言っているようにメキシコの麻薬戦争、作品の中で出て来る首のない死体やエミリー・ブラントがネットで見る殺された死体や生首が本当に現実そのものだった。映像で見せることで余計な会話を排除したのが良かった。防犯カメラに映ってしまったり、あるアイテムを見せたりと。

画面がぼやっとしたり、夕日から夜だったりロジャー・ディーキンスの画面構成、静かに始まって効果音的な心情を表す音楽。発砲音。そういうのが評価されたのだろうか。

資金洗浄で預金ではなくて投資や返済などの形で銀行に口座を作っているというのは今話題になっているタックスヘイブンで多額の麻薬カルテルの資金が隠されているのではないかという疑念が高まった。


IMDBの掲載されていたトリビア

ベニチオ・デル・トロの台詞を削った。

撮影監督ロジャー・ディーキンスは2003年に発表されたアレックス・ウェッブの写真撮影「Crossings: Photographs from the U.S.-Mexico Border」に特にインスパイアされた。

エミリー・ブラントは、最初の赤ちゃんを産んで4ヶ月後に撮影を開始した。

監督と撮影監督は新ブレードランナーで再び仕事をする。

監督は「ヴィクトリア女王 世紀の愛 」を見てエミリー・ブラントにやって欲しいと思った。

-------------

Denis Villeneuve














カナダ人監督のドゥニ・ヴィルヌーヴ。「灼熱の魂」も暴力が関連していて最後まで見るととんでもない話だと分かる。「プリズナーズ」もまた暴力、そして全てが狂っていく。「複製された男」も蜘蛛がポイントになっていて妙な気分にさせてくれる。「灼熱の魂」が一番かと思っていたが、「ボーダーライン」は娯楽的面白さという点ではそれに匹敵する。ドゥニ・ヴィルヌーヴは世界の中で代表する監督と言っても言い過ぎではない。




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2016年03月30日

スポットライト 世紀のスクープ
SPOTLIGHT

2015年アメリカ
2016年04月15日公開
公式サイト
配給:ロングライド
監督: トム・マッカーシー
製作: マイケル・シュガー
   スティーヴ・ゴリン
   ニコール・ロックリン
   ブライ・パゴン・ファウスト
製作総指揮: ジェフ・スコール
    ジョナサン・キング
    ピエール・オミディアー
    マイケル・ベダーマン
    バード・ドロス
    ジョシュ・シンガー
    トム・オーテンバーグ
    ピーター・ローソン
    ザヴィエル・マーチャンド
脚本: ジョシュ・シンガー
   トム・マッカーシー
撮影: マサノブ・タカヤナギ
プロダクションデザイン: スティーヴン・カーター
衣装デザイン: ウェンディ・チャック
編集: トム・マカードル
音楽: ハワード・ショア
出演: マーク・ラファロ マイク・レゼンデス
   マイケル・キートン ウォルター“ロビー”ロビンソン
   レイチェル・マクアダムス サーシャ・ファイファー
   リーヴ・シュレイバー マーティ・バロン
   ジョン・スラッテリー ベン・ブラッドリー・Jr.
   ブライアン・ダーシー・ジェームズ マット・キャロル
   ビリー・クラダップ エリック・マクリーシュ
   スタンリー・トゥッチ ミッチェル・ギャラベディアン
   ジェイミー・シェリダン
2015年アカデミー賞作品賞、脚本賞受賞。助演男優賞(マーク・ラファロ)、助演女優賞(レイチェル・マクアダムス)、監督賞ノミネート。
2015年ゴールデン・グローブ賞作品賞、監督賞、脚本賞ノミネートのみ。
SPOTLIGHT















レストランノーマのドキュメンタリー映画の予告編が流れる。世界レストランランキング1位、食中毒を起こしたりもした。見なくても予告編だけで大体分かりそうな気がした。

鉄格子がある。警官が歩いて来る。神父が子供をレイプしたんだってよ。と同僚の警官に話す。

ボストン・グローブ。新聞メディアも段々と人員と資金が減っていく。ニューヨーク・タイムズに傘下になったりしていて、マイアミからマーティ・バロン新しい編集局長がやってくる。ゲーガン神父による子供の性的虐待事件をもう一度調べなおしてくれとバロン編集局長は記者たちに言う。バロンはボストンの村社会には染まっていなくてユダヤ教であったということからゲーガン事件に注目できた。

実際に被害に遭った元少年の男性がいろいろ語る中で、被害者には少女も含まれていて、男女関係なく性的対象としていたことも分かる。

弁護士が彼はまだ生きているだけましだ。ほとんどの人は自殺してしまう。衝撃としか言いようがない。

子供を性的虐待している神父がざっと100人はいて、問題が発覚しようとすると2、3年で担当する地区を変えることで事件の発覚しないようにしていた司教、長老、カトリック教会ぐるみでの巨大犯罪組織ではないかということが判明してくる。女性記者のサーシャ・ファイファーが被害者だけでなく、加害者の神父の家も訪ねる。引退している神父が子供のほうが悪いんだというような言い訳をして姉が出て来てもう来るなと言われる。子供は片親だったり貧しかったり、弱弱しい子が狙われる。カトリック系の学校の校長を神父がやっていたりしてバスケットボール部の男子生徒が被害を受け、大人になって妻子がいてもそのことを思い出すと泣いてしまう。カトリックの特性である神父はプロテスタントの牧師を違って神と同等の地位で信徒に対する絶対的権限を使って悪事を働いたというクズを生み出す構図があった。だから宗教というのは厄介だ。

2001年9月11日の同時多発テロがあって期しずして特集記事は先送りになる。

司教側の弁護士が問題のある神父のリストを出せと言うと、以前、一回ボストン・グローブにそのことを告発した手紙を送ったがちゃんと報道したのかと言われる。それが最後の最後にまで繋がってきて、実は報道する側も完全なる正義ではなかったという苦さも味わえる。事件を追っている記者たちも私生活が荒んでくる。
発表報道ばかりの日本では調査報道がいかに貴重でお金も手間もかかるかがこの作品を見ると分かる。

MXTVで「松嶋、町山未公開映画を見るテレビ」で放映された2006年のドキュメンタリー映画「フロム・イーブル 〜バチカンを震撼させた悪魔の神父〜」(DELIVER US FROM EVIL)においてカトリック教会の神父たちによる子供への性的虐待、レイプの実態が描かれていて日本でも一部の人が知っていたり、メディアでも少しは報道されていた。被害を受けた少女がバチカンに行き、それでもなお拝んでしまうという場面では信仰の恐ろしさをも浮かび上がらす。

最後の事件に関係するカトリック教会を有する都市の膨大な数や問題のある司教がバチカン市国に行って位が上がったりしたり、ちゃんと事態を把握して謝罪していないというバチカンの態度には呆れる。

ドキュメンタリーはそういうことがあったんだというのが予め分かっていると特に珍しいことを描いているという感じはしなかった。アカデミー賞作品賞ということだが、それがないと売りがあるようには思えない。



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2016年03月24日

エスコバル/楽園の掟
ESCOBAR: PARADISE LOST

2014年フランス/スペイン/ベルギー/パナマ
2016年03月12日公開
http://www.movie-escobar.com/
配給:トランスフォーマー
監督: アンドレア・ディ・ステファノ
製作: ディミトリー・ラッサム
製作総指揮: ベニチオ・デル・トロ
     ジョシュ・ハッチャーソン
     モリッツ・ボーマン
脚本: アンドレア・ディ・ステファノ
   フランチェスカ・マルチャーノ
撮影: ルイス・サンサンス
プロダクションデザイン: カルロス・コンティ
編集: デヴィッド・ブレナー
   マリリーヌ・モンティウ
音楽: マックス・リヒター
出演: ベニチオ・デル・トロ パブロ・エスコバル
   ジョシュ・ハッチャーソン ニック
   クラウディア・トライサック マリア
   ブラディ・コーベット ディラン
   カルロス・バルデム ドラゴ
   アナ・ジラルド
ESCOBAR


















腹の出たおっさん(ベニチオ・デル・トロ)がベッドに座っている。短パンのおっさんが外に出て何かを埋めたかで祈る。ジョシュ・ハッチャーソン演じる青年ニックとその彼女が慌てて荷造りをやめてベッドにスーツケースを隠す。明らかにやばそうな男たちに目隠しをされて見知らぬ場所に連れて来られる。腹の出たおっさんが部屋に入ってきて俺は明日収監されると告げる。

数年前に遡る。

場所はコロンビアの海岸。ニックがで木材を運ぼうとしていてトラックを借りてその代わりにサーフィンを教えるよと現地の若い女性に話しかけると無料で貸すと言われる。俺はカナダ人だと言う。広場の建物から大きなエスコバル(ベニチオ・デル・トロ)の顔の写真が載った国会議員に出馬するための垂れ幕がお目見えする。海岸でニックとその兄夫婦が海の家の商売を始めようとすると鉈を持ったごろつきの兄弟に出て行けと脅される。ニックはトラックのお礼に花束を私に女性の家に行く。その後付き合い始める。村を出て行くという話をされ、診療所を作りましたと演説しているエスコバルの隣にその女性がいて、彼女はエスコバルの姪マリアだった。ニックは服屋でジャケットを選んでいて、そこにごろつき兄弟が大きな犬を連れてきて、出ていけと言っただろうと言われ犬に腕を噛まれ意識が遠のく。場面が変わってプール付の豪邸にニックとマリアはいた。プールにいたエスコバルに挨拶して歌っているエスコバルを見てニックはマリアに叔父さんの資金源は何と聞くとコカインと言ってコロンビア人は昔からコカの葉を噛む習慣があるのよと。婚約してそこにしばらく暮らすが、エスコバルの部下が人の血が付いた足を洗っている姿を見てニックは怖くなり、ここを出ようとマリアに言う。

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