映画と音楽
2007年05月17日
ピーター・バラカンさん
ギニア人、ジェリ・ムサ・ジャワラ。
今週の土、日曜日に日比谷公園で行われる恒例のアフリカン・フェスタ(http://www.africanfesta.com/)。外務省がやっている催し物。アフリカの物産展。音楽のライブがある。コーラを演奏する。タンザニアのグループが日曜日に演奏する。彼のいとこのヤマカンテ。日本人と結婚している彼女も歌と踊りをやる別のライブもある。
何年か前に出た「Flamenkora」というアルバム。タイトル曲を聴いていただきます。
「Flamenkora」Djeli Moussa Diawara
入手困難です。ラテン音楽は西アフリカで人気です。1960年代はキューバ民族一色だった。ラテンの影響が残っている。
Estrella Morenteというフラメンコ歌手。お父さんは有名なエンリケ・モレンテ。お父さんがこのアルバムではギターを弾いている。6月公開の「ボルベール」。その試写会を見に行ったら、映画の中でペネロペ・クルスが歌う。こんなに上手かったかなと思ったら、最後のクレジットでEstrella Morenteが歌っていた。スペインの女性たちに捧げたコンセプトアルバム。ニーナ・シモンズに捧げた歌。「行かないで」。このアルバムは凄く良くて、「Volver」はアルゼンチンタンゴをフラメンコ風にアレンジしたものです。
「Volver」Estrella Morente
ライブが25分のDVDがあって、凄く良い。日本版は出ていません。映画は凄く面白い。ストーリーも入り組んでいて。
(2007年05月17日TBSラジオ「ストリーム」より)
ボルベール <帰郷> VOLVER
2006年スペイン
6月30日公開
公式サイト
監督:ペドロ・アルモドバル『ボルベール』
製作:エステル・ガルシア
製作総指揮:アグスティン・アルモドバル
脚本:ペドロ・アルモドバル
音楽:アルベルト・イグレシアス「Volver」
出演:ペネロペ・クルス
カルメン・マウラ
ロラ・ドゥエニャス
ブランカ・ポルティージョ
チュス・ランプレアヴェ
ヨアンナ・コバ
2006年アカデミー賞主演女優賞(ペネロペ・クルス)ノミネート
2006年カンヌ国際映画祭女優賞( ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、チュス・ランプレアヴェ、ヨアンナ・コバ、ブランカ・ポルティージョ)、脚本賞受賞
アルモドバルの映画がやっと公開。楽しみです。また奇妙な映画になっているのだろうと思います。
2007年02月20日
ディクシー・チックスの「60ミニッツ」での特集についてはhttp://blog.livedoor.jp/ten_years_after/archives/50926840.htmlで
町山智浩さん:
グラミー賞は音楽界のアカデミー賞。
ディクシー・チックスという女の子3人が主要部門を独占した。年間最優秀アルバム賞、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞、カントリーアルバム。カントリー・アンド・ウェスタン。東京にもカントリー酒場がありましたよね。ジミー時田さんとか。アメリカ演歌。白人演歌。アメリカの心の音楽。アメリカンカントリー界で女性で最高のレコードを売り上げた。カントリー界を80年代駄目だった。彼女たちはカントリー界を救った。女性歌手が増えてポップになってカントリーが持ち直した。
小西克哉さん:ドリー・パートンって60年代にいましたよね。巨乳系の。
ドリー・パートンが歌っているのは典型的でなんですが、好きになった男が酒飲みではたらかにけれどついていくというのが女性が歌うカントリーの基本的な歌詞で昔の日本の演歌と同じ世界。
小西さん:シャーリーンは入りますか。
入ると思いますよ。
ディクシー・チックスは2003年にカントリー界から追い出された。今回のソング・オブ・ザ・イヤーの「Not ready to make nice」を聞きましょう。
聞いていて深刻な感じですよね。ビデオを見ると女の子3人が中世の異端審問に掛けられ、拷問される映像。昔ガリレオが地動説を唱えて拷問されましたが。聖書と違って。それと同じように彼女たちが異端審問にかけられる映像でこの曲が流れる。
何があったか?
最初、マイケル・ムーアがイラク爆撃の日に「ボウリング・フォー・コロンバイン」でアカデミー賞を獲って、スピーチで「ブッシュ、恥を知れ。戦争を始めやがって。」Shame on you.そのとき、ディクシー・チックスは正しいと言った。世界中のほとんどがアメリカ田舎音楽だから、ディクシー・チックスを知らなかった。
爆撃9日前にディクシー・チックスはロンドンのライブにで「ブッシュが国連決議に反して、イラクを攻撃しようとしているけど、同じテキサス出身として大統領を恥ずかしいと思う。」とステージで言った。リード・ボーカル、メラニーが。それがリベラルのイギリス、ガーディアン紙に載った。それがアメリカ右翼メディアに載った。一番騒いだのがトークラジオ。アメリカ保守系愛国者ぶるDJ。ビル・オライリーやショーン・ハニティが大変なニュースが入り、戦争が始まるという時にブッシュを批判している奴らがいる。彼女たちはアメリカの心を歌うカントリー歌手だ。こんなものを許すなというキャンペーンを張った。FMは音楽ごとに局がわかれている。アメリカ銃のカントリー局に抗議の電話、Eメールが入った。そのとき、対抗しても良かったけれども、危ないと思い彼女たちは大統領に対して経緯のない言い方をしたと謝った。それでは止まらなかった。フセインのスパイとまで言われて煽って、ラジオ局は彼女たちの局を放送禁止にした。禁止はおかしいでしょう。戦争をサポートする集会をカントリーラジオ局が始めた。カントリーラジオ局は全米の6割を独占するクリアチャンネルだった。ブッシュ、戦争万歳と、ディクシー・チックスのCDを持ってこさせてブルドーザーで轢いた。非国民と。クリアチャンネルはブッシュと仲良くて資金も与えてテキサスレンジャーズもブッシュから買った。政治は許認可権を持っているので政治とつながっていてべったり。テキサスの会社で社長もブッシュと仲が良い。
ラジオでディクシー・チックスの局がかからなくなった。それまで1000万枚を超えていたのに100万も売れない事態になった。ツアーでお前をステージ上で射殺するという脅迫状まで送られてきた。みんな子供が生まれたくらいで怖いのにみんな謝らなかった。それが凄い。自宅のドアが壊された。ブッシュもコメントしていますが、「彼女たちは言論の自由を駆使したんだからそれなりの代償はしかるべき。彼女たちは傷ついたとか言っているけれど傷つくべきじゃない。」と言った。本人の責任と言った。その時、ナタリーは怒って「あなた大統領でアメリカ憲法を守る側で言論の自由を駆使した人が命の危険が脅かされないようにするのがあなたの仕事でしょうと。」あなたアメリカ憲法を守らないんですかと。
小西さん:この人本当にしっかりしているよね。
凄いしっかりしていて、ナタリーは身長150センチもないくらい。大したもん。ダラスのコンサートでは殺されるかもしれない時、最近ドキュメンタリー映画が公開されまして「Shut Up & Sing」。この事件を楽屋にカメラを置いてずっと撮影した。歌だけ歌っていろという意味。これを言ったのが保守系の女でラジオや本で言ったローラ・イングラム。コンサートを中止するかどうかで悩むところが出てくる。負けたくない。中止したら私たちを脅した人の勝ちになる。中止したりしないと感動的だった。
シャラップ&シング Shut Up & Sing
2006年アメリカ
2006年10月27日アメリカ公開
全米:ワインスタインカンパニー配給
監督:バーバラ・コップル
セシリア・ペック
出演:ナタリー・メインズ
マーティー・マグワイア
エミリー・ロビンソン
サイモン・レンシャウ
続きを読む
町山智浩さん:
グラミー賞は音楽界のアカデミー賞。
ディクシー・チックスという女の子3人が主要部門を独占した。年間最優秀アルバム賞、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞、カントリーアルバム。カントリー・アンド・ウェスタン。東京にもカントリー酒場がありましたよね。ジミー時田さんとか。アメリカ演歌。白人演歌。アメリカの心の音楽。アメリカンカントリー界で女性で最高のレコードを売り上げた。カントリー界を80年代駄目だった。彼女たちはカントリー界を救った。女性歌手が増えてポップになってカントリーが持ち直した。
小西克哉さん:ドリー・パートンって60年代にいましたよね。巨乳系の。
ドリー・パートンが歌っているのは典型的でなんですが、好きになった男が酒飲みではたらかにけれどついていくというのが女性が歌うカントリーの基本的な歌詞で昔の日本の演歌と同じ世界。
小西さん:シャーリーンは入りますか。
入ると思いますよ。
ディクシー・チックスは2003年にカントリー界から追い出された。今回のソング・オブ・ザ・イヤーの「Not ready to make nice」を聞きましょう。
聞いていて深刻な感じですよね。ビデオを見ると女の子3人が中世の異端審問に掛けられ、拷問される映像。昔ガリレオが地動説を唱えて拷問されましたが。聖書と違って。それと同じように彼女たちが異端審問にかけられる映像でこの曲が流れる。
何があったか?
最初、マイケル・ムーアがイラク爆撃の日に「ボウリング・フォー・コロンバイン」でアカデミー賞を獲って、スピーチで「ブッシュ、恥を知れ。戦争を始めやがって。」Shame on you.そのとき、ディクシー・チックスは正しいと言った。世界中のほとんどがアメリカ田舎音楽だから、ディクシー・チックスを知らなかった。
爆撃9日前にディクシー・チックスはロンドンのライブにで「ブッシュが国連決議に反して、イラクを攻撃しようとしているけど、同じテキサス出身として大統領を恥ずかしいと思う。」とステージで言った。リード・ボーカル、メラニーが。それがリベラルのイギリス、ガーディアン紙に載った。それがアメリカ右翼メディアに載った。一番騒いだのがトークラジオ。アメリカ保守系愛国者ぶるDJ。ビル・オライリーやショーン・ハニティが大変なニュースが入り、戦争が始まるという時にブッシュを批判している奴らがいる。彼女たちはアメリカの心を歌うカントリー歌手だ。こんなものを許すなというキャンペーンを張った。FMは音楽ごとに局がわかれている。アメリカ銃のカントリー局に抗議の電話、Eメールが入った。そのとき、対抗しても良かったけれども、危ないと思い彼女たちは大統領に対して経緯のない言い方をしたと謝った。それでは止まらなかった。フセインのスパイとまで言われて煽って、ラジオ局は彼女たちの局を放送禁止にした。禁止はおかしいでしょう。戦争をサポートする集会をカントリーラジオ局が始めた。カントリーラジオ局は全米の6割を独占するクリアチャンネルだった。ブッシュ、戦争万歳と、ディクシー・チックスのCDを持ってこさせてブルドーザーで轢いた。非国民と。クリアチャンネルはブッシュと仲良くて資金も与えてテキサスレンジャーズもブッシュから買った。政治は許認可権を持っているので政治とつながっていてべったり。テキサスの会社で社長もブッシュと仲が良い。
ラジオでディクシー・チックスの局がかからなくなった。それまで1000万枚を超えていたのに100万も売れない事態になった。ツアーでお前をステージ上で射殺するという脅迫状まで送られてきた。みんな子供が生まれたくらいで怖いのにみんな謝らなかった。それが凄い。自宅のドアが壊された。ブッシュもコメントしていますが、「彼女たちは言論の自由を駆使したんだからそれなりの代償はしかるべき。彼女たちは傷ついたとか言っているけれど傷つくべきじゃない。」と言った。本人の責任と言った。その時、ナタリーは怒って「あなた大統領でアメリカ憲法を守る側で言論の自由を駆使した人が命の危険が脅かされないようにするのがあなたの仕事でしょうと。」あなたアメリカ憲法を守らないんですかと。
小西さん:この人本当にしっかりしているよね。
凄いしっかりしていて、ナタリーは身長150センチもないくらい。大したもん。ダラスのコンサートでは殺されるかもしれない時、最近ドキュメンタリー映画が公開されまして「Shut Up & Sing」。この事件を楽屋にカメラを置いてずっと撮影した。歌だけ歌っていろという意味。これを言ったのが保守系の女でラジオや本で言ったローラ・イングラム。コンサートを中止するかどうかで悩むところが出てくる。負けたくない。中止したら私たちを脅した人の勝ちになる。中止したりしないと感動的だった。
シャラップ&シング Shut Up & Sing
2006年アメリカ
2006年10月27日アメリカ公開
全米:ワインスタインカンパニー配給
監督:バーバラ・コップル
セシリア・ペック
出演:ナタリー・メインズ
マーティー・マグワイア
エミリー・ロビンソン
サイモン・レンシャウ
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2007年02月13日
グラミー賞(http://www.grammy.com/GRAMMY_Awards/49th_show/default.aspx)
オープニングアクトで一時的に復活したポリスが演奏していましたが、今年は地味な年で短いものでした。ポリスのドキュメンタリー映画「ポリス インサイド・アウト」が3月に公開されるそうです。
ポリス インサイド・アウト EVERYONE STARES: THE POLICE INSIDE OUT
2006年アメリカ
2007年3月31日公開
公式サイト
製作、監督、撮影、編集:スチュワート・コープランド
出演:スティング
アンディ・サマーズ
スチュワート・コープランド
イアン・コープランド
マイルズ・A・コープランド三世
序盤でビヨンセが「Listen」を歌っていましたが、映画「ドリームガールズ」の曲でした。かなりな迫力がありました。けれど映画を見ると、映画ではジェニファー・ハドソンが全てをさらってビヨンセの印象が薄くなっていますが。このサントラは特におすすめです。
授賞式では取り上げられていなかったのですが、映画サントラ関連の賞を振り返ろうと思います。
サントラアルバム(映画、テレビほかの)賞
受賞「ウォーク・ザ・ライン~君につづく道」
以下ノミネート作品
「オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン」
「ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック」
「グレイズアナトミーVol.2 Grey's Anatomy, Vol. 2」
「リトル・ミス・サンシャイン Little Miss Sunshine」
サントラ(スコア)賞
受賞「「SAYURI」オリジナル・サウンドトラック」ジョン・ウィリアムズ
以下ノミネート作品
「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 スペシャル・エディション オリジナル・サウンドトラック(初回生産限定盤)(DVD付)」ハリー・グレッグソン
「映画「ダ・ヴィンチ・コード」オリジナル・サウンドトラック」ハンス・ジマー
「映画「ミュンヘン」オリジナル・サウンドトラック」ジョン・ウィリアムズ
「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト オリジナル・サウンドトラック・リミテッド・エディション(2万枚限定生産)(DVD付)」ハンス・ジマー
サントラ(ライター)賞
受賞「Our Town」『ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック』ランディ・ニュートン
以下ノミネート作品
「Can't Take It In」『ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 スペシャル・エディション オリジナル・サウンドトラック(初回生産限定盤)(DVD付)』Imogen Heap
「I Need To Wake Up 」『不都合な真実 An Inconvenient Truth』Melissa Etheridge
「There's Nothing Like A Show On Broadway 」『プロデューサーズ』メル・ブルックス
「Travelin' Thru」『トランス・アメリカ』ドリー・パートン
年間最優秀ロックアルバム賞を獲ったレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(「ステイディアム・アーケイディアム」)はどうしても「デスノート」の印象がついてしまっている。映画と曲が歌詞とは関係なく、雰囲気で使われてしまうのがどうなのかなと思います。
主要3部門(年間最優秀アルバム賞、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞)と年間最優秀カントリーアルバム賞を受賞したディクシー・チックス。(ディクシー・チックスの一連の騒動についてhttp://blog.livedoor.jp/ten_years_after/archives/50926840.html)
ブッシュ大統領と同じ州の出身で恥ずかしいと数年前発言して全米からバッシングを受けたディクシー・チックス。そのことをドキュメンタリーにした「シャラップ&シング」が去年アメリカで公開されました。表現の自由を最大限認めていこうというのがアメリカの良さであったのに非常に残念な批判、脅迫の嵐だったと思います。
イラク情勢がうまくいかずブッシュが劣勢にたったアメリカ、一気に風向きがこうもかわるのかと驚きました。カントリーは保守的でまだ彼女たちを許していないらしいですが。カントリーラジオ局も悪いが、批判に同調した一般人は今後悔、反省しているのでしょうか。
質も高く、メッセージ性もあるという音楽が評価されて良かったですね。対ブッシュという点ではニール・ヤングのアルバムも良かったですが。
最後の賞のプレゼンターでゴア元副大統領が出てきたのもブッシュと戦ったものとして関連があるのかなと思いました。「不都合な真実」もサントラでノミネートされていました。ゴア人気はすごいように感じました。
日本ではグラミーのような商業的に成功したことと関係なく賞を選考する権威ある賞がないのが寂しいです。
シャラップ&シング Shut Up & Sing
2006年アメリカ
2006年10月27日アメリカ公開
全米:ワインスタインカンパニー配給
監督:バーバラ・コップル
セシリア・ペック
出演:ナタリー・メインズ
マーティー・マグワイア
エミリー・ロビンソン
サイモン・レンシャウ
オープニングアクトで一時的に復活したポリスが演奏していましたが、今年は地味な年で短いものでした。ポリスのドキュメンタリー映画「ポリス インサイド・アウト」が3月に公開されるそうです。
ポリス インサイド・アウト EVERYONE STARES: THE POLICE INSIDE OUT
2006年アメリカ
2007年3月31日公開
公式サイト
製作、監督、撮影、編集:スチュワート・コープランド
出演:スティング
アンディ・サマーズ
スチュワート・コープランド
イアン・コープランド
マイルズ・A・コープランド三世
序盤でビヨンセが「Listen」を歌っていましたが、映画「ドリームガールズ」の曲でした。かなりな迫力がありました。けれど映画を見ると、映画ではジェニファー・ハドソンが全てをさらってビヨンセの印象が薄くなっていますが。このサントラは特におすすめです。
授賞式では取り上げられていなかったのですが、映画サントラ関連の賞を振り返ろうと思います。
サントラアルバム(映画、テレビほかの)賞
受賞「ウォーク・ザ・ライン~君につづく道」
以下ノミネート作品
「オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン」
「ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック」
「グレイズアナトミーVol.2 Grey's Anatomy, Vol. 2」
「リトル・ミス・サンシャイン Little Miss Sunshine」
サントラ(スコア)賞
受賞「「SAYURI」オリジナル・サウンドトラック」ジョン・ウィリアムズ
以下ノミネート作品
「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 スペシャル・エディション オリジナル・サウンドトラック(初回生産限定盤)(DVD付)」ハリー・グレッグソン
「映画「ダ・ヴィンチ・コード」オリジナル・サウンドトラック」ハンス・ジマー
「映画「ミュンヘン」オリジナル・サウンドトラック」ジョン・ウィリアムズ
「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト オリジナル・サウンドトラック・リミテッド・エディション(2万枚限定生産)(DVD付)」ハンス・ジマー
サントラ(ライター)賞
受賞「Our Town」『ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック』ランディ・ニュートン
以下ノミネート作品
「Can't Take It In」『ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 スペシャル・エディション オリジナル・サウンドトラック(初回生産限定盤)(DVD付)』Imogen Heap
「I Need To Wake Up 」『不都合な真実 An Inconvenient Truth』Melissa Etheridge
「There's Nothing Like A Show On Broadway 」『プロデューサーズ』メル・ブルックス
「Travelin' Thru」『トランス・アメリカ』ドリー・パートン
年間最優秀ロックアルバム賞を獲ったレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(「ステイディアム・アーケイディアム」)はどうしても「デスノート」の印象がついてしまっている。映画と曲が歌詞とは関係なく、雰囲気で使われてしまうのがどうなのかなと思います。
主要3部門(年間最優秀アルバム賞、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞)と年間最優秀カントリーアルバム賞を受賞したディクシー・チックス。(ディクシー・チックスの一連の騒動についてhttp://blog.livedoor.jp/ten_years_after/archives/50926840.html)
ブッシュ大統領と同じ州の出身で恥ずかしいと数年前発言して全米からバッシングを受けたディクシー・チックス。そのことをドキュメンタリーにした「シャラップ&シング」が去年アメリカで公開されました。表現の自由を最大限認めていこうというのがアメリカの良さであったのに非常に残念な批判、脅迫の嵐だったと思います。
イラク情勢がうまくいかずブッシュが劣勢にたったアメリカ、一気に風向きがこうもかわるのかと驚きました。カントリーは保守的でまだ彼女たちを許していないらしいですが。カントリーラジオ局も悪いが、批判に同調した一般人は今後悔、反省しているのでしょうか。
質も高く、メッセージ性もあるという音楽が評価されて良かったですね。対ブッシュという点ではニール・ヤングのアルバムも良かったですが。
最後の賞のプレゼンターでゴア元副大統領が出てきたのもブッシュと戦ったものとして関連があるのかなと思いました。「不都合な真実」もサントラでノミネートされていました。ゴア人気はすごいように感じました。
日本ではグラミーのような商業的に成功したことと関係なく賞を選考する権威ある賞がないのが寂しいです。
シャラップ&シング Shut Up & Sing
2006年アメリカ
2006年10月27日アメリカ公開
全米:ワインスタインカンパニー配給
監督:バーバラ・コップル
セシリア・ペック
出演:ナタリー・メインズ
マーティー・マグワイア
エミリー・ロビンソン
サイモン・レンシャウ
2006年12月14日
佐々木敦さん:
映画の主題歌2曲。シングルベースのJ-POPは主題歌じゃないとなかなか売れないという感じがあって、「ブレイブストーリー」の人たちも。テレビの連ドラかすごく話題の映画かの感じだと思うんですね。福山雅治さんのニューアルバムのコマーシャルでタイアップ曲満載と言っていてタイアップ曲がいっぱい聞けるよと言うのがアルバムの売りになる時代に完全になっているんだなあとすごくある意味時代が変わったなという気がしましたけれども。
最初に紹介するのは「鉄コン筋クリート」。松本大洋さん原作のマンガの作品。マンガはかなり昔の作品。「アニマトリックス」を撮ったマイケル・アリアス監督で日本で製作。主題歌はイギリスのテクノで有名なプラットがやっていたりすごく国際的な映画なんですけれども。テーマソングをASIAN KUNG-FU GENERATIONがやっている。アニメ。声優自体が物凄い面子なんですよ。曲は一曲シングルでリリースされている。アジカンは一番勢いのあるグループだと思う。歌詞にも特徴のある作り方をしているグループだと思うんですが、今回のシングルも、映画見ていないので映画との絡みは言いにくいんですけれども、最後に流れたら盛り上がるだろうなという局になっています。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONで『或る街の群青』
(タイアップが最近多いですか?)
圧倒的にタイアップ。テレビ、ドラマ、コマーシャルが多いですね。あまりにもたくさんの音楽がリリースされるのでその中で大多数の人が興味を持ったり、耳に触れるようにするためには音楽だけの力では無理になっている。どうしてもそれ以外の回路で知らないうちに耳にしているという方法をとっていなくてはいけなくて。そこでタイアップが出て来たと思う。タイアップなしで成立するとは思えないようぐらいの世界に日本の音楽業界は突入してますよね。
(良いことですか?)
良いこととは言えないです。そういうことを繰り返していく形で全体的にCDが売れなくなってきている部分とストックフリーな部分があると思うので。ただ、結果的にうまくタイアップを使いこなせているところがCDが売れているというところがあるんですね。数は少ないです。どうしても一極集中化というか大きいところにどんどん広がっていくという感じは否めないですね。インディーとメジャーの間というのは狭まり、どんどんインディーは一人でも作れちゃうので。その差は激しいです。ダウンロードも出てきているので、日本の音楽業界は相当大きな可能性があると思いますね。
洋画のテレビコマーシャルで日本版テーマソングがあるじゃないですか。映画とは全然関係ないわけです。あたかもテーマソングのような。あれはレコード会社も映画会社もちょっとどうなのかなと思うときありますけれどね。みんな映画と関係あると思うじゃないですか。
鉄コン筋クリート
2006年日本
12月23日公開
公式サイト
監督:マイケル・アリアス
演出:安藤裕章
原作:松本大洋『鉄コン筋クリート』
脚本:アンソニー・ワイントラーブ
主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION『或る街の群青』
制作:STUDIO4℃
声の出演:二宮和也
蒼井優
伊勢谷友介
宮藤官九郎
大森南朋
岡田義徳
田中泯
本木雅弘
中島美嘉さん。この局とも関係のある「NANA2」。主演。中島美嘉さんはしっとり歌うバラード系のイメージが強かったのに「NANA」になってからロッカー的な感じも出してきて、結構いろんな顔を持っている人なんだなと。原作者の矢沢あいさん作詞、GLAYのタクローさんが作曲。
NANA starring MIKA NAKASHIMAで『一色』
GLAYだ。全曲カバーして欲しいですね。彼女は低い声で歌う方は日本人ではすごく少ないので、一頃高音の曲が多かったので落ち着く。一曲ごとに曲の幅を広げているなと。かつてのようなしっとりとしたバラードをまた聞きたいなと。
NANA2
2006年東宝
製作:「NANA2」製作委員会
(TBS/東宝/セディックインターナショナル/集英社/トゥループロジェクト/
IMJエンタテインメント/MBS/ソニー・ミュージックエンタテインメント)
制作プロダクション:セディックインターナショナル
監督、脚本:大谷健太郎『NANA』『ラフ ROUGH 』『とらばいゆ 』
原作:矢沢あい『Nana』
音楽:上田禎
出演:中島美嘉
市川由衣
玉山鉄二
姜暢雄
丸山智己
本郷奏多
伊藤由奈
水谷百輔
成宮寛貴
(2006年12月4日TBSラジオ「ストリーム」サウンドパティスリーより抜粋)
ところどころ聞こえにくいところがあり、聞き間違い、聞こえない部分が分かりにくいところがあります。
なんとか耳にしてもらいたいという音楽業界の事情は分かりますが、多すぎるとどうなのかと思ってしまう。「オープン・シーズン」のアニメで日本語版では劇中曲もケミストリーが歌っているようですが、そこまでするとちょっと出すぎ。「「鉄コン筋クリート」のアジカンの曲は作品と全く合わない。爽快な感じの作品ではなく、明るい作風ではないので。