2012年02月25日
タマフル映画祭
RHYMESTERの宇多丸さん:
http://starplayers.jp/rhymester-blog/
タマフル映画祭チケット先行発売のお知らせ
タマフル・ザ・ムービー発売を記念してタマフル映画祭をやりますよと。前は「サイタマノラッパー」「ゴールデンアーミー」二本立てとか。「グラインドハウスUSAバージョン」六本木ヒルズに1,2週間やったのをもう一回こっちでやりましたよとか。久々にやります。「エレクション」2部作。いい映画祭ですね。なかなか名画座全盛の中でなかなか良いラインナップだと思うんだけど、なかなか良いラインナップが出来ないんですよ。洋画だと配給権が切れていますとかいろんな問題があって、なかなか思うとおりのラインナップがいかなかったんだけど、今回ダメもとでこういうのはどうですか。それはいけますね。
会場は新宿バルト9。生涯無料パスみたいなのが当たるキャンペーンをやっているじゃないですか。それは物の筋から言って俺にくれるべきじゃねえのかぐらい行っているバルト9ですけど。バルト9さんに動いていただいて、このラインナップが実現しました。言ってみればタマフル的必須アニメ映画セレクション。それも映画館でかかることはまずないですよ。
1本目が2004年公開、湯浅政明監督の「MIND GAME マインド・ゲーム」。文化庁のアニメなんちゃら賞。信頼できる賞なんですけど、取ったりしてますけど、公開時は結構こけちゃったし、DVDもあんまりセールスが振るわなかった。過小評価どころじゃない、埋もれちゃった。見ていない人が多過ぎる。湯浅監督はその後「カイバ」、「四畳半神話大系」シリーズで実力知らしめた。このタイミングで是非「マインドゲーム」を見ていただきたい。アニメとかのくくりでなくても2000年代の日本映画を代表する大傑作だと思います。
あと、シネマハスラーで何度か名前を出していますよね。例えば、松本人志さんの「シンボル」の時にクライマックスで様々な事象を主人公が登っていくという絵図らが「マインドゲーム」を見て絵的に驚かせるということはどういうことかちょっと学んでみてはみたいなことを言いました。やろうとしていることは似ている感じなんだけど、絵的なパワーが。
ローランド・エメリッヒの「2012」。今年だよ。映画のタイトルの感じがしねえよ。「イーー、2012」。まあいいんだけど。「2012」で崩壊するロサンゼルスから車で親子が脱出するというところでビルの中をビルのフロアごと突っ切っていくという描写があって巨大な乗り越えていくのがハンパじゃないというか。そういうあたりも「マンドゲーム」実写化みたいな感じも致しましたという感じで例に出したと思います。「マインドゲーム」必見ですし、大きなスクリーンで見たらクライマックスなんか絶品だと思いますし。
2本目、これがまた無茶するわ。1985年公開、りんたろう監督の「カムイの剣」。「銀河鉄道999」「幻魔大戦 」とかいろいろありますけど、これも公開時こけましたよね。なにしろ、カムイの剣ってなあにみたいな感じもありますし、知る人ぞ知る傑作、名作、ある意味りんたろうアニメ美学の総決算的な作品。非常にりんたろう的な実験手法が極められている。ある意味「マインドゲーム」「カムイの剣」で日本の商業アニメの中の実験手法の極北みたいなものが新旧あわせて楽しめるようになっているんじゃないでしょうかね。
「カムイの剣」は大河アクションロマンというか。132分もあって長いという説もある映画なんですね。りんたろう監督が映画としては長すぎたかもねとキネマ旬報から出ている『過激』で言っていますけど、いいえあの長さがいいんですというフォローも入っている。
映像的にも凄いんですけど、音楽がケチャ、インドネシアの。「AKIRA」が芸能山城組でケチャ使っているじゃないですか。明らかに「AKIRA」のケチャ使いに影響を与えています。こっちのほうがもちろん早いです。音楽をやっているのは宇崎竜童さんと林英哲さん。りんたろうさんはキネマ旬報から出ているマッドハウスの研究本の中で面白いことを言っている。音楽は最初サンタナに頼むつもりだった。角川春樹さんの周りには音楽関係に詳しい人がそろっていて、交渉してくれてサンタナ自身はOKしてくれたんだけれども、条件が折り合わなかった。サンタナというのは見てみたかった気もしますけど、ケチャ使いという斬新な音楽使いとりんたろう監督ならではの実験的なアニメ手法みたいなのがばっちり合っている。スクリーンで見たら最高にあがると思うので。
もちろん映画館のスクリーンでなかなかかかることがない作品だと思いますので是非「マインドゲーム」をまず皆さん必ず再発見していただきたいということと、「カムイの剣」はなかなか見れないので。タマフル映画祭は攻めるね。興行的に心配です。是非来ていただきたいと思う。中身は私が保障しますので。
タマフル映画祭はトークショー付き、私と古川耕らとの。
3月22日(木)午後19時〜深夜12時まで。
電車で帰れます。税込み3000円。
イープラスで。
先行発売は3月1日まで。
http://eplus.jp/tamafle_anime
一般発売 3月9日
(2012年02月25日TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」より)
あと、シネマハスラーで何度か名前を出していますよね。例えば、松本人志さんの「シンボル」の時にクライマックスで様々な事象を主人公が登っていくという絵図らが「マインドゲーム」を見て絵的に驚かせるということはどういうことかちょっと学んでみてはみたいなことを言いました。やろうとしていることは似ている感じなんだけど、絵的なパワーが。
ローランド・エメリッヒの「2012」。今年だよ。映画のタイトルの感じがしねえよ。「イーー、2012」。まあいいんだけど。「2012」で崩壊するロサンゼルスから車で親子が脱出するというところでビルの中をビルのフロアごと突っ切っていくという描写があって巨大な乗り越えていくのがハンパじゃないというか。そういうあたりも「マンドゲーム」実写化みたいな感じも致しましたという感じで例に出したと思います。「マインドゲーム」必見ですし、大きなスクリーンで見たらクライマックスなんか絶品だと思いますし。
2本目、これがまた無茶するわ。1985年公開、りんたろう監督の「カムイの剣」。「銀河鉄道999」「幻魔大戦 」とかいろいろありますけど、これも公開時こけましたよね。なにしろ、カムイの剣ってなあにみたいな感じもありますし、知る人ぞ知る傑作、名作、ある意味りんたろうアニメ美学の総決算的な作品。非常にりんたろう的な実験手法が極められている。ある意味「マインドゲーム」「カムイの剣」で日本の商業アニメの中の実験手法の極北みたいなものが新旧あわせて楽しめるようになっているんじゃないでしょうかね。
「カムイの剣」は大河アクションロマンというか。132分もあって長いという説もある映画なんですね。りんたろう監督が映画としては長すぎたかもねとキネマ旬報から出ている『過激』で言っていますけど、いいえあの長さがいいんですというフォローも入っている。
映像的にも凄いんですけど、音楽がケチャ、インドネシアの。「AKIRA」が芸能山城組でケチャ使っているじゃないですか。明らかに「AKIRA」のケチャ使いに影響を与えています。こっちのほうがもちろん早いです。音楽をやっているのは宇崎竜童さんと林英哲さん。りんたろうさんはキネマ旬報から出ているマッドハウスの研究本の中で面白いことを言っている。音楽は最初サンタナに頼むつもりだった。角川春樹さんの周りには音楽関係に詳しい人がそろっていて、交渉してくれてサンタナ自身はOKしてくれたんだけれども、条件が折り合わなかった。サンタナというのは見てみたかった気もしますけど、ケチャ使いという斬新な音楽使いとりんたろう監督ならではの実験的なアニメ手法みたいなのがばっちり合っている。スクリーンで見たら最高にあがると思うので。
もちろん映画館のスクリーンでなかなかかかることがない作品だと思いますので是非「マインドゲーム」をまず皆さん必ず再発見していただきたいということと、「カムイの剣」はなかなか見れないので。タマフル映画祭は攻めるね。興行的に心配です。是非来ていただきたいと思う。中身は私が保障しますので。
タマフル映画祭はトークショー付き、私と古川耕らとの。
3月22日(木)午後19時〜深夜12時まで。
電車で帰れます。税込み3000円。
イープラスで。
先行発売は3月1日まで。
http://eplus.jp/tamafle_anime
一般発売 3月9日
(2012年02月25日TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」より)