2011年11月13日

「最高の映画、ゴモラ」井筒和幸監督

izutsu





井筒和幸監督:

アナウンサー:監督、イタリアの映画で良い作品が。

井筒:マフィアというのはシシリアンですね。シシリー島。18世紀ぐらいから始まった互譲自衛組織ですね。困った時にみんなで助け合おうと。それが発展してマフィアという形になるんですね。俺がこの間見た凄まじい映画はナポリのカモッラという組織なんですね。マフィアとは呼ばない。カモッラの生態を描いた「ゴモラ」、死都ゴモラ、ソドムとゴモラの。

ゴモラ
GOMORRA

2008年イタリア
2011年10月29日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラム他、全国順次公開
公式サイト(http://www.eiganokuni.com/gomorra/
紀伊國屋書店=マーメイドフィルム配給
監督:マッテオ・ガローネ「剥製師」
製作:ドメニコ・プロカッチ
原作:ロベルト・サヴィアーノ死都ゴモラ---世界の裏側を支配する暗黒帝国 (河出文庫)
脚本:マルリツィオ・ブラウッチ
   ウーゴ・キーティ
   ジャンニ・ディ・グレゴリオ
   マッテオ・ガローネ
   マッシモ・ガウディオソ
   ロベルト・サヴィアーノ
撮影:マルコ・オノラート
編集: マルコ・スポレンティーニ
出演:サルヴァトーレ・アブルツェーゼ
   シモーネ・サケッティーノ
   ジャンフェリーチェ・インパラート
   マリア・ナツィオナーレ
   トニー・セルヴィッロ
   カルミネ・パテルノステル
   サルヴァトーレ・カンタルーポ
   マルコ・マコール
   チロ・ペトローネ
2008年カンヌ国際映画祭コンペティション、グランプリ(審査員特別賞、第二位)
ヨーロッパ映画賞作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞受賞
2008年度アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表
ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞ノミネート
gomorra



























集団犯罪組織カモッラの生態。最高の映画です。これはチンピラたちがどうやって暮らしているかという。もちろん麻薬も売りさばいたりしているのよ。しのぎは麻薬と殺人ですわ。完璧な暴力団だけど、でもね、スラム街の中でみんなカモッラに入るんですよね。就職がないから。エピソードは5つあるんだけど、それが交互に現れるんだけど、やったらやり返す「仁義なき戦い」そのものや。誰が親分なのか子分なのかもちろん少年も描かれるんだけど。カモッラに入ろうとしている少年の姿。あと青年の二人組。これがねアル・パチーノが演じた「スカーフェイス」、ブライアン・デ・パルマの、あれの物まねしおるねん。かかってこんかい、どっからでもとか。アル・パチーノはシシリーの出身だから。




浜辺でここぞとばかりに撃つのよ。嬉しく仕様がない。バンバン撃つ。そういう気持ちがヨーロッパそのものの象徴していますね。イギリスで暴動が起こったり、パリでもどうだとかおんなじことですね。カモッラに入ろうとする青年以前に青年たちはみんな発散したい。好き放題するわけ。これまた最後二人ともね、ぶっち殺されねん。見つかっちゃって。そういう現実をね、なかなか良いタッチでドキュメントで描かれているんですよ。ヨーロッパ、ひいては世界のね、縮図をね、そのまま映しているというか。カンヌのグランプリを獲った作品ですけどね、なかなか素晴らしい。日本はこういう映画作れないね。ああ。反原発だがたがた言っている割にはね、あの映画みたいに何が良いことなのか、何が悪いことなのかもう一回よう考えてみと。おん、おもろかったね。マツコちゃん見てき。ホンマ。

matsuko





マツコさん:久しぶりに映画見るわ。

井筒:映画見るかて、映画館の椅子マツコちゃん、無理やもんな。椅子やないしベンチ持ってこないとあかんで。マツコの場合は。

マツコ:見えないからみんな信じるからね。

井筒:あはははは。

マツコ:ジャバザハットみたいなのが座っていると信じているからね、タクシーの運転手さん。タクシー乗れますよ。乗車拒否しないで下さいよ。乗れますよ。

アナウンサー:TPP。

井筒:経済破綻している時に持って来て。この騒ぎと。いろんなもんが入ってくるということでしょう。

アナウンサー:関税が全部なくなってあらゆるものが日本に入ってくる。

井筒:主にアメリカの物が入ってくる。メインは。アメリカの言いなりだ。

アナウンサー:そういうことです。簡単に言ってしまえば。そういうふうに反対派は捉えていますよね。

マツコ:もし日本が拒否したとしたらさ、アメリカはどう出てくるの。要はそこだよね、問題は。最近つくづく思うのは日本というのはアメリカのコバンザメで生きていくしか道はないんだなという。自主独立みたいな動きがさ。

井筒:昔からか。

マツコ:吉田さんがサンフランシスコ講和条約でサインした時からもう首根っこ掴まれて。そのおかげで経済成長できたし、潰れる時も沈没する時もアメリカと共にじゃないと無理なんだろうなと。例えば、これを拒否したとします。そうしたらアメリカは掌を返して日本を守らなくなるよね。そうなった時にギリシャみたな国になっちゃっていいのか。私はそっちを選択する道もあると思うのよ。

井筒:ああ。

マツコ:それがたぶん国民一人一人に問われているんだろうなという。

井筒:そんなん言われてもね。

マツコ:監督はどっちがいい?

井筒:そんなんわからないですよ。何が押し寄せてきやがるのかが見えないから。

マツコ:たぶん、韓国なんてさ、アメリカの言いなりになって、二国間でも協定結んじゃったじゃん。

井筒:どんどん品物が来ているんでしょう。農産物がえらいことになっているんでしょう。

アナウンサー:農産物どころじゃなくていろんな物が駄目になっていくと聞いていますよね。

マツコ:韓国は奴隷になると決めたんだよね。アメリカのね。

井筒:奥村チヨさん。

マツコ:恋の奴隷ね。監督の奴隷みたいなもんじゃない、私。

井筒:そうよ。奴隷になるのかならないのかということやね。

マツコ:奴隷を拒否して、もう貧しくなっても自立して生きていく道を選ぶのか、究極の選択をしなければいけない時に近づいているのよ。

井筒:でも、俺はそう言うなら、自主独立をやったらいいと思うな。どれだけ貧しくてももう一回一からここらで。自然とやってくるわけやろ。がっつがつにアメリカ波が。

アナウンサー:来年大統領選挙ですからね。

マツコ:アメリカも今、生きるか死ぬかだからね。向こうも必死よ。なりふりかまわずでくるよ。

井筒:物売れへんし。

マツコ:そんな時に日本の政府でたちうちできるかね。ホントに。ほぼ無政府だからね。

井筒:アメリカの国債日本が持っているでしょ。

アナウンサー:かなり持っています。

井筒:売ったらどないなるの。

アナウンサー:売ったらとんでもないことに、わかっているだろうなと。

井筒:唯一人質みたいなものやね。

マツコ:おそらく日本がアメリカ国債売ったら、世界的にみんな売り出すだろうからたぶんアメリカおかしくなるよね。

井筒:潰れてまうのかも。

アナウンサー:売るぞという駆け引きを中国はできるでしょうけど、日本はできないです。

井筒:考え直すことをやったらええ、二国間で。もう一回。それしかないよ。ゼロからやり直そうぜみたいなね。

(2011年11月11日 文化放送「井筒とマツコ 禁断のラジオ」より抜粋)




イタリアは経済が不安定になっているけど、地下経済のほうが大きいということはないのかとふと思った。

井筒監督が絶対に好きな作品だろう。日本はこういう映画作れないと言わないで、井筒監督がこういう映画を作ってくれたら。「ヒーローショー」は傑作だったけど、もっともっと救いがないどんよりさせて、怖い作品を。

どうなるかわからないけど、米国債売ってみたらいい。

追記:



ten_years_after at 00:00コメント(0) 
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