2007年01月11日

ホワイトカラー・エグゼンプション制度

いくら残業しても1円も手当がつかなくなる法律ができると、昨年末からサラリーマンの間で物議を醸していたホワイトカラー・エグゼンプション制度。今日、柳沢厚生労働大臣は、この制度の導入を盛り込んだ労働基準法の改正案を今月召集される通常国会に提出するという考えを示しました。しかし、法案の提出をめぐっては与党内からも今年7月に行なわれる参院選を背景に反対の意見が出ています。いずれにせよ、この法案は提出される見込みで、その中身とは一体どんなものなのでしょうか?
そこで今夜は、社会保険労務士の石川晴美さんに電話を繋ぎ、このホワイトカラー・エグゼンプション制度について、お話を伺いました。

(石川晴美さんの社労・暁ホームページへのリンクはhttp://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/

司会者(以下無表記):アメリカでは制度は管理職や基幹事務職、専門職、例えば2人以上の採用権限を持つ管理監督を行っているかどうかとか、専門職としてはMBAをもっているか、経理はCPAを持っているかとかホワイトカラーの定義がはっきりしている。日本は年収で脚きりをして年収400万円の人は一律残業手当を除外しようといういことになっていますが、これはどうなんでしょうか。ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されると賃金の算定基準はどうなっていくんですか。

石川さん:去年の6月の経団連の提言ではエグゼンプトする労働者の年収基準を400万円にしようと提言がなされたんですが、厚生労働省が年末にまとめた最終報告書では具体的な年収金額は示されなかったんです。その代わり管理監督者の一般の平均的な年収基準を勘案しつつ、労働者の保護にかけないよう直接な水準にしたわけですよ。具体的には管理監督者の一歩手前に位置するものという感じですよ。中間管理職。

アメリカではホワイトカラーの要件がいくつかあって、非常に厳格でそれに外れる人は被雇用者として労働組合に保護される。

石川さん:アメリカはユニオンが強いから。

日本の場合は管理職の専門性の知識とか教育資格の要件がない。専門性がなくても管理職になれる。厳格に運用できるのか。厚生労働省、与党議員、安倍総理も含めて、制度が導入されて喜ぶのはサラリーマンとおっしゃっているようですが、根拠はどこにあるんですか。

石川さん:そもそも現行の労働時間制はブルーカラーを念頭においたものでホワイトカラーに適用するには無理があるというのが根底にあるんですね。労働時間の長さで労働者を評価するという労働時間法制はかつて日本の労働者が製造業や建設業に従事していたころには有効に機能していたんですよ。産業構造が変化して、日本経済のグローバル化もありますし、労働や雇用慣行においても変化が求められているという主張ですよね。欧米並みに制度を改めようと。この労働時間法制を取り払うことによって柔軟的な働き方ができ、労働者の潜在能力が発揮され、国際競争力も向上するというシュミレーションなんですよね。サラリーマンが喜ぶというのは時間規制が取っ払われたことによって、その時間を健康管理とか家族とかとの生活時間にあてるという裁量権が労働者に与えられることになる。だから、唯一のメリットでもって労働者が喜ぶといっているのかなと私は思うんですが。

経営者側からは都合が良い
最近、成果報酬ベースの流れで、会社が求める成果の基準はばらばらだと思うんですよ。サービス残業の合法化につながるんじゃないかという批判もあって、結果的にはサービス残業が増えていって豊かな自由裁量の時間が増えるのではなくて、むしろ減り健康管理が危うくなり過労死が増えるのではという批判もあるんですが、経営者側にメリットがあって被雇用者側にはメリットがないように見えるんですが。

石川さん:そう思います。今は管理監督者に位置する一歩手前を想定しているとしても、徐々に緩和されてきてもっと低い年収のラインまで下げられてしまうのではと懸念します。

今回の国会に提出する意向ですが、もしかすると参院選を見込んで選挙後に出そうと。いきなり去年末に出てきて、国会に提出されれば自民が多いので通ってしまうのは間違いない。もう少し中身についての議論がされるべきで。

石川さん:おおいに議論して欲しいです。

この制度が導入されると日本の労働環境、経済にどう影響があるんでしょうか。

石川さん:労働時間の点で言うと、労働時間が長くなるんじゃないかと思いますね。実際にホワイトカラー・エグゼンプションを導入しているアメリカでもエグンゼンプトされた労働者のほうが労働時間が長くなる傾向にあるレポートも私は目にしました。年収のダウン、事実上そうなる。過労死の増加も懸念される。有給休暇の未消化も懸念されます。

最近、ワーキングプアということもありまして、一生懸命仕事をしてもまともな収入が得られないので生活水準が上がらないと。健康を害してしまうといきなりロストジェネレーションになってしまう傾向が日本でもあるんですが、それを加速してしまう制度ではないかと思いますね。アメリカで導入された制度なので、その結果どうなったのか中身、結果について情報を得て判断をしていただきたいと思います。

石川さん:そうですね。
(2007年1月9日J-WAVE JAM The World「Cutting Edge」より抜粋)

柳沢という大臣には疑問が多い。金融再生担当大臣の時から銀行、企業に向いた人で売国奴という感じがしてならない。

今、年収900万円以上の年収の労働者に適用されるとしても改正、改正でほとんどの労働者に適用されてしまうようになると思う。アメリカで適用されている現状を調査せずに経営者側に向いた法整備は許しがたい。労働者の搾取、奴隷化にしか考えられない。サービス残業の不払い賃金も払っていない不法行為が横行している日本の会社がまた経営者に都合の良い法律を通したら、会社のやりたい放題になってしまう。企業は労働者が消費者であるということを考えていただきたい。可処分所得、消費するだけの時間、暇がなくなるとどうなるかということを。国内消費拡大など夢のまた夢になるということを。

政府、企業は性悪説を前提として監視しなければしたい放題にされてしまう。今年は参院選という国民の意見を言える場が用意されているので、何とかして企業、政府への怒りを伝えられるか。(そもそもどのくらいの人が関心を持って、怒りを感じているのかはわかりませんが)お人好しなので無理かもしれないけれど。

ten_years_after at 23:50コメント(0)トラックバック(0) 
社会 

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